#1 「たおやかに死ぬまで。」

米倉組 第一回

 

「たおやか」という言葉の意。

辞書では「姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま」「態度や性質がしとやかで上品なさま」という説明がなされている。
その意味通り、監督の米倉伸が書く脚本上の言葉たちはしなやかさを纏い、軽やかに、一方で重厚さを保ち、まるで踊りだすかのようにイメージが立ち昇って来る。
そんなしなやかさを体現し、私たち観客の想像を飛び越えてくれるのが、ここに出演する者たちなのではないかと期待する。
その期待を大きく後押しされるようなキャスティングが今回なされた。ダンサーで舞踏家の伊藤キム
映画『お姉ちゃんは鯨』主演や伊藤高志監督作『三人の女』出演の田中志朋
そして俳優・舞踏家で舞踏集団・大駱駝艦主催の麿赤兒

2人の舞踏家と、嬌艶で脆さと強さを兼ね備えた女優。この3人の身体性・我々には知り得ない彼らの記憶こそが、奇妙に私たち観客自身の記憶にも触れてきては引き離し、揺さぶっていくことを望んで止まない。

 

そして監督が自身で撮影も行う。普段はカメラマンとして活動している監督 米倉氏
あいちトリエンナーレ出展作品である伊藤高志監督『三人の女』、MOOSIC LAB 2016にて上映の伊藤祥監督『愛のマーチ』、ぴあフィルムフェスティバル2016入選作品である吉川鮎太監督『DRILL&MESSY』等が主な撮影作品。『たおやかに死んでいる』は彼の長編監督デビュー作となる。

そんな彼が監督として、演者たちを、現場に孕む空気たちを、カメラの中外からどのように捕らえ触れようとし続けるのか、完成まで追っていきたいと思う。

 

たおやかに死んでいる

 

 

尚、映画『たおやかに死んでいる』は、皆様に製作支援のお願いをさせていただいております。ご興味持たれました方は是非以下のサイトをご覧下さい。上品さとしとやかさに加え、パワフル且つ繊細な者たちがこの映画を製作しています。

これから世に突き進んでいく彼らに、ご支援いただけましたら幸いです。

https://motion-gallery.net/projects/taoyaka2016

 

筆 渡邊

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今回は米倉伸監督作品『たおやかに死んでいる』でした

本作はクラウドファイディングを行っている(作品の詳細も載っています‼)

是非とも作品を援助して盛り上げていただきたい

これで四作品すべてを記載できました!

来週は金山組をお送りします

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